【12/1(日)八戸戦】試合後監督記者会見 上村 健一 監督コメント(全文)
◇上村 健一 監督コメント
「今日もたくさんのファン・サポーターの皆さまにお越しいただき、その皆さまへ、ホーム最終戦で退団する選手や引退する選手の最後のホームゲームで勝つことができて、また押し込まれましたが必死な姿を最後に見せることができて良かったと思います。
ゲーム自体は、相手の守備のやり方を想定し、ビルドアップをトレーニングしたのですが、ミスも多く、安定して前へ運ぶことができませんでした。
ただ、丁寧に相手を見ながら、選手達はプレーを選択し続けてくれていたので、徐々に(攻撃に)入っていく回数も増えたのですが、どっちつかずのゲームでした。ただ得点を先に取れたので、その中ではその得点で勝利に繋がったということだったと思います。
終盤は押し込まれていたのですが、本当に最後まで選手が一生懸命耐えてくれて、勝ち点3を取れたという事について、非常に感謝しています。
木島良輔選手と市村選手は『今週試合に出す』という話を選手に伝えました。その中で『彼らを一番良い状態で出してあげよう。』という話もしました。
色んな想いを持っている選手もいると思うのですが、彼らの為に、ピッチで良いパフォーマンスを出せるように、ピッチで選手達が頑張ってくれたことに感謝していますし、
木島良輔選手、市村選手にはこの選手達が自分達にしてくれたことをしっかりと受け止め、感謝をもって次のステージに進んでほしいと思います。
また、その木島良輔選手、市村選手をしっかりと送り出した選手達にはぜひ、その場に携われたことに有難く思ってほしいですし、自分が逆の立場になった時にそのような送り出し方をしてもらえるような選手になってほしいですし、残りのサッカー人生をしっかりと頑張ってプレーしてほしいと思います。」
「1年間の総括ですが、まずクラブが掲げた1年でのJ2昇格という結果を果たせず、大変申し訳なく思っております。
自分自身、信念を持って挑戦しました。自分が目指すサッカーという所、昨年度まで行なっていたサッカーから引き継いだものと、変えなければいけないものを整理して、自分の中ではしっかりとやりました。ただ、それが結果には結び付きませんでした。
怪我人が多い等もありますが、それも含めてすべて自分の責任です。応援して下さった、ご支援いただいた皆さまに大変申し訳なく思っております。
クラブはこれからずっと続いていきます。この先はぜひ良いクラブとなって、この香川県に本当に貢献できるクラブとなり、皆さまから応援していただけるクラブとなって、施設面もそうですが、人も残る、施設、色々なものがレガシーとなる。人もレガシーとなる。そのようなクラブになって行けば良いと考えます。」
ー非常に厳しいシーズンとなりましたが、ホーム最終戦での勝利を収めることができた点についての率直なお気持ちを伺いたいのが一点と、
ヘッドコーチ時代も含めて7年間在籍されました。先ほど、怪我人も多かったと仰られました。市村選手の引退セレモニーのご挨拶の中でもやはり練習環境の点や、選手育成の点であったり、まだまだこのクラブには課題があると感じています。今季はまだもう1試合残っていますが、上村監督が実際に監督をされていて感じた『来季以降クラブはこうあるべきでないか』というご意見、メッセージがあれば教えてください。ー
「実際、順位もそうですし、何かが懸かったゲームではなかったと思うのですが、本当にどんな試合であろうが、毎試合、選手は応援して下さる皆さまの為に必死に頑張りました。
『今日もホーム最終戦で勝ち点3を皆で届けよう。』『木島良輔選手、市村選手をしっかり送り出した上で勝ち点3を届けよう。』という話をしました。
それに応えてくれたことに本当に感謝していますし、しんどい雰囲気の中のセレモニーにならなくて良かったのかな、そのようにホッとした、というのがゲームの感想です。」
「クラブに対してですが、私の立場から言えることは、私は今ある環境の中で、それをどうやって工夫して、プラスに持っていくか、怪我人を少なくできるように、色々なものをケアできるか、ということが私の立場でやらなければいけないことですし、
実際やれなかったことであるので。それはしっかり振返って、クラブは今後に活かさなければいけないでしょうし、私も今後活かしていかなければならないと思っています。
実質問題、環境整備というところでは、現在、クラブはまだまだ練習場の整備であったり、クラブハウスの整備であったり、色々な物を整備していく体力がないと思っています。
その中で、やはりうちが、カマタマーレ讃岐が練習場を作りたい、クラブハウスを作りたい。手を挙げた時に、これはシーズン始めにも言いましたが、ぜひ色々な皆さまに賛同を得て、『協力するよ。』と言っていただき、皆さまと共に、そういった環境整備をしていただけるような、応援していただけるようなクラブになるということを必死にやるべきだと思います。
そこにはやはりサッカーだけでなく、地域貢献活動であったり、そういったものを本当にもっとたくさん行い、香川県の為にクラブが本当に動いていく、香川県の為に何ができるのか、香川県を豊かにしていくということを念頭に置いて、活動をし続けるということが、今後の環境が変わっていく一番の近道ではないかと、私自身は考えています。」
ー最終戦まだ1試合残していますが、先ほども監督のお言葉から、『香川県の為に』という言葉がありました。監督にとってこのカマタマーレ讃岐、この香川県はどのような存在だったのか、教えてください。ー
「北野監督に、本当に有難く呼んでいただき、本当にサッカーを教えていただき、色々な勉強をさせていただきました。その中で、香川県で7年仕事をさせていただけましたが、
本当に選手の為にということを念頭に置き、先ほどの挨拶でも話しましたが、選手の為に、クラブの為に、地域の為に、ということだけで、私は働きました。香川県の為に何をどれだけできたのかはわかりませんが、一生懸命やったので、それを後に振返った時に『もっと何かできたのかな』ということはしっかりと振り返りたいですし、できなかったことをクラブは今後、残った選手、残ったスタッフ、新しく来る選手、新しく来るスタッフ、クラブ職員で、今までできなかったことをぜひできるようにしていただきたいですし、
本当に、日本一小さな面積の香川県が、日本一元気のある県となって、生活満足度の高い、色々な人が本当に『香川県に移住したい。』『香川県に戻ってきたい。』と言えるような、地域となっていただきたいですし、その中心に『スポーツを通じて香川県に対して尽力していく』そのようなクラブであってほしいと思っています。」
ー本日の試合の選手の起用について、池谷選手が12試合ぶりにスタメン復帰となりました。上村監督にとって熊本ユース時代の教え子であった池谷選手のこの1年間の活躍を振り返っていただけますか。ー
「ユース時代から彼とサッカーを一緒にやってきて、身体的に長けているわけではないですし、スピードもあまりないかも知れません。ただ、彼は本当にゲームに必要なこと、その状況に必要なことを選び続けられる選手なので、今回のゲームでもそういったものを発揮してくれるだろうと思い、起用しました。彼自身は、J2、J1と高いレベルでプレーしたいという選手ではなく『地域の為に、人の為にサッカーをやりたい』というそのモチベーションで動いている選手です。
そういったものを全面に出して今後もプレーし続けてほしいですし、それが香川の為なら、香川の為ですし、もしチームを出ることとなれば、そこで是非今まで通りの彼の素晴らしい想いのまま、活躍をずっと続けてほしいと思います。」
ー後半途中に木島良輔選手をピッチに送り出す際には、どのような想いで、またどのような声を掛けたのでしょうか。ー
「私は木島選手と出会ったのはヴェルディ(東京ヴェルディ)時代で、31歳の時でした。そこからの関係性なので、最後に引退させてあげられたという所は感慨深いものがありましたし、
特に何かを言ったわけではなく『頑張っておいで』という話しかしていません。最後は駄目でしたが、それはそれで良かったと思いますし、サッカー仲間として、友人として最後に携われたことが、凄く嬉しいです。」
ー2013年に熊本から讃岐に来られて、これまでの間で楽しかったこと、印象深かったことを教えてください。ー
「日々の練習は本当に楽しかったです。私はサッカーが大好きなので、本当に選手が一生懸命練習に取り組み、しんどい顔をしているのを見るのも、凄く楽しかったですし、少し良いプレーが出来るようになったな、良い判断をするようになったな、という姿を見たりするのが、本当に楽しかったです。
クラブとして、グループとして、楽しかったと思えるものでは、やはりJFLからJ2に昇格した時は感慨深いものがありましたし、一つ成果という部分は残せたので、そういう部分でも思い出深いと思っています。
ただ、楽しかったという部分で考えると、それだけに関しては毎日のトレーニングが私は楽しかったです。」
ーまだ1試合残っていますが、始めてのJリーグの監督として1年目のシーズンを戦って、いかがでしたか。-
「選手は毎試合、毎試合、練習も毎日、一生懸命取り組んでくれました。その選手達が一生懸命頑張るだけで勝ち点を取り続けれる、成長していけるような提示というものを私が行わなければいけなかったのですが、それが全くできずにこういった結果に終わってしまったので、選手には大変申し訳なく思っています。全くの力不足です。
ただ、ここで本当に7年間仕事をさせていただき、監督もさせていただき、このクラブには感謝しかありません。
ここで自分が経験させていただいたことを、後に繋げていけるように、また自分がどんな形でも良いので、香川県に関われることがあれば、ぜひこの経験させていただいたものをしっかりと、今後に自分がサッカーを指導し続けて膨らませて、指導力を上げていき、また香川県に対して、クラブに対して、返せる時があれば、有難いなと思うので、引き続き努力をし続けていきたいです。」
ー次はまた、讃岐かも知れません。他クラブかも知れません。監督のオファーがあった時にはどうされますか。どのようなサッカーをしたいですか。ー
「いる選手で、行なうサッカーを選びたいと思います。あとは、今日も最終戦セレモニーで池内専務が言われていましたが、クラブビジョンであったり、そういったものもあると思うので、
私だけが『こんなサッカーをやりたい』といって決まるものではないと思いますので、その辺りは、どこでやるのかは分からないですが、クラブとしっかりと話をして、いる選手の能力であったり、特徴であったりそういった部分を加味して選んでいきたいと思います。
ただ『今年と』という部分で比較するとするならば、もう少し走れる、もう少しファイトできるチームは作りたいと思います。」
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