GAME

3/10(日)明治安田生命J3 第1節 岩手戦 監督コメント

GAME


 ◆上村健一監督 コメント
「まずはじめに、この雨の中でもたくさんのお客様に来ていただき、ファン・サポーターの皆さまに感謝いたします。

勝ち点3を取れた事で、少しでも恩返しが出来たのかな、と思っています。
さらに、このゲームを開催するにあたって、高松市、丸亀市、三豊市や色々な人々の協賛、ご協力を得て、良い練習ができ、今日この日を迎えることが出来ました。
ご支援いただいた皆さまに対して、勝ち点3という形で、少しでも恩返しができた事に関して、喜びを感じています。」


Q:初勝利おめでとうございます。質問2点ございます。まずはじめに、昨年はJ2最下位に終わり、今年J3リーグを戦うにあたり、34分の1かもしれませんが、今日の勝利の意味を教えてください。
2点目が、ワントップ福家選手を起用、今日こうして結果を残したことについて、どのように評価されていますか?
「1月中旬からトレーニングが始まって、色んな事をやってきました。今日のゲームを迎えるにあたり8週間トレーニングを行い、(今までやってきたことが)本当に良いものなのか、
内容であったり、選手が向かっていく方向であったり。これで大丈夫なのか、という不安も僕の中でもありますし、選手の中にもあると思うんです。
そこが少し正当化されたという事で、自信を持てる要素の一つになったと思うので、そういう部分で勝利したことは大きいかと思います。
2つ目の福家選手ですが、昨年末から肉体改造(体重を2キロ強)を行なって、筋力もかなり上がりました。それも彼が去年大きな怪我をして、
中々活躍できなかった。そういうところで、彼にも奮起するものがあるでしょうし、今年にかける想いであったり、準備だったり、彼は素晴らしかったので、そういう所にかけるということろで、今日はワントップをお願いしました。」


Q:起用に対して、先制点という結果で応えてくれました。それについてはどうですか?
「そうですね。ゴールだけではなく、前線からの守備であったり、相手のセンターバックへのプレッシャーであったり、プレスの掛け方であったり、そういったことを凄くきっちりとやってくれた事で、後ろの選手にとってかなり有難かったので、ゴール以外の部分でも仕事をしてくれたと思っています。」


Q:試合を通じてボールの奪いどころが良かったと思います。池谷選手が動いて、西選手がスペースをドリブルで突破するという場面など、連携がすごく良かったと思います。
改めて、攻撃の総合的な評価はいかがでしょうか。

「前半が始まって、選手が少しナーバスになっていた、それは試合前から僕が緊張していたので、それを受けて、選手は緊張してしまったのかなと思いますが、相手のプレッシャーも厳しかったので、もともと準備していたビルドアップの形が実行できず、そういう意味ではボールが行き来する時間帯もあったのですが、丁寧に、丁寧に前に押し込んでいくことによって
、前線で守備が始まったので、'前でボールを奪う'という点ではトレーニングの成果が少し出たのかな、と思います。
福家選手の得点にしても、彼の素晴らしいゴラッソですが。中盤でチームとして奪ったところで、あのゴールが生まれたので、プレシーズンからしっかりとやってきた部分が少し出たのかなと思います。」


Q:チームとして、球際の競り合いでも勝ってるシーンが多かったり、守備に帰るスピードも早かったのではないですか?
「前線での守備、中盤での守備、深い位置での守備のやり方は伝えているつもりではありますが、まずは相手に負けない。球際で絶対勝つ。ゴールを絶対に許さない。
そのメンタルがないといけない。'まずはそのバトルで相手より優位性を持つというのが、大前提として大事だ。'という話は試合前もしたので、そういった部分はきっちりとピッチ上で表現してくれたと思います。」


Q:監督ご自身にとっては今日が初采配でした。今はどんなお気持ちですか?
「実際、僕のゲームではなくて、やはり応援して下さるファンの皆さまや、一生懸命頑張る選手だったり、この開催にあたって色々なお手伝いをして下さるボランティアの皆さまであったり、色々な方々の試合だと思いますので、その人たちに
何かを返す。という部分では少なからずプレッシャーはあったので、采配等は余裕がなく、やりました。ただ、うちのベンチにはしっかりとした良いコーチ陣がいるので、都度情報を入れて、'こうしたほうが良いよ'といった事も提供してくれたので、そういったベンチワーク等含めて上手くいったのではないかと思います。
ベンチ外の選手たちも、ハーフタイムにはロッカーに来てくれて。ピッチで見ている僕たちスタッフ・指導者よりも、上で見ているほうが、良く見えると思うので、
'よくコミュニケーションを取っている選手や、同じポジションの選手には少し助言を与えてやってくれ。'という話を試合前にしました。
チームとしてのやり方は、俺が示すけど、個人のポジションでは、ヒントだったり、何か感じることがあれば、ぜひ言ってあげてほしい、という話をしたのですが、
高木和正はすぐに降りてきて、福家に助言をしたりしていたので、チームとして30人全員で取れた勝ち点3だったことが良かったと思います。」


Q:今日の試合で感じた収穫の部分、また次に繋げる課題や修正ポイントはどういったところですか?
「自分たちがこうしたい、という所に関して100%トライし続けたという事については、収穫だと思います。一つは、引いて守るのではなく、前線でなるべくボールを奪いに行くというところが行う回数も多かったです。ただ、終盤の選手交代であったり、相手がリスクをかけて攻めてきたところであったり、深い位置での守備では、押し込まれて。どのようにボールを奪いに行くのか、という部分の整理があまり出来ていなかったので、
それについては今後の課題として残るのではないかと思います。」


Q:前半より後半のほうが、高い位置で奪ってからの連続攻撃に繋がる場面が多かったと思います。チームへ監督が伝えられたことがあれば教えてください。
「前半も、うまく意図的に前にボールを運べなかったので、前で奪う回数については前半よりも後半のほうが多かったと思うので、
その後半に入るにあたり、佐々木渉選手の横のスペースがかなり空いてたので、そこから(相手の)3番の選手からボールが供給されていたので、どういう風にプレスをかけるか、また
かけれない時にどうするか、という事を話し、
'相手が違うボールの動かし方をしたときに、プレスをスタートすること。'と選手へ伝えました。」


Q:試合終了後、選手の皆さんがサポーターへ挨拶する際に、遠くから見ていらっしゃり、少しウルっと来ていたように感じましたが、
選手とサポーターが喜び合っている時はどのように感じていらっしゃいましたか?

「こんな顔ですが、涙もろいので。試合前の話でもそうですし。選手が一生懸命頑張ってくれていますし、昨日も練習が終わって、メンバー選考の際も選手へ'ありがとう'
と話したのですが、そこでも泣いてしまうようになってしまっていたので。実際そのような感じになってました。ただ、ホッとしています。」


Q:常々言われている、「ワクワクするようなサッカー」今日の開幕戦ではどの程度出来たと思っていらっしゃいますか?
「それは見て頂いた方の評価になると思いますので、なかなか申し上げ難いのですが、僕はどちらかというとヒヤヒヤしていました。
お客さんがワクワクしてくれたと言うのなら、それは有難いなと思いますし、もっと得点を挙げて、もっと沢山シュートを打てればと思います。
今日実際に打ったシュートは16本だったので、それを20本、30本と打てるようになれば、もっとワクワクするようなゲームになると思います。
今日は最後に沢山のコーナーを相手に取られたり、ヒヤヒヤさせてしまった部分があったので、
もっと得点を増やしていき、ゴール前で多くの発想が生まれてくるような、例えるとサッカーのTVゲームをやっているような、そんなサッカーを見せてくれれば良いのかな、と思っています。」


Q:監督ご自身としては今日の試合は何点とお考えですか?
「100点です。もちろんです。勝つことは本当に素晴らしいことで、どんな形での勝利であろうが、勝ち点3を積むこと自体がなかなか難しいことなので。
それをきっちりと、チームとして全員で勝ち取れた、という事に関しては100点です。
あとは、攻撃、守備の細かなところは改善するべきポイントが多くあるので、それをしっかりと分析し、選手にフィードバックし、指導者間でもしっかりフィードバックして、それを来週1週間トレーニングして、また週末のゲームを迎えたいです。」


Q:今日はあいにくの天候になりましたが、それに関してなにか特別な指示を出したりはされましたか?
「ピッチ上に水が溜まっているのならば、少しメンバー選考も含め、変更はあるかもしれない、と昨日の時点で選手たちにも伝えていて、下でボールをつなぐよりも、上空でボールが行き来する、そんな展開になったと思うので、それに対しての準備はしていました。」


Q:戦術として、裏に蹴るような指示を出していたという事でしょうか?
「相手は、ボールホルダーの状態にかかわらず、3バックの選手の人に対する意識が強いので、後ろのスペースというのは基本的には空いていたので、'そこを取りに行くよ。'という話はしていました。」


Q:これまで、コーチとしてピッチを見ておられ、今年は初めて監督としてピッチを見ていた、その見える景色というものは違いますでしょうか?
終わった瞬間の気持ちも教えてください。

「相手や味方や、ゲーム内の状況であったり、こんなにも見えなくなるものか、というくらい見えなくなって、やはりなかなか難しいものなのだと思いました。
ただ、僕だけでゲームを構築する訳ではなく、コーチングスタッフがいて、ベンチの選手がいて、ベンチ外の選手がいて、クラブも含めて色々な人が協力してくれているので、自分自身は何もできなかったですが、勝ててホッとしています。」


Q:試合終了の笛を聞いた瞬間はどのようなお気持ちでしたか?
「相手のコーナーキックが連続しましたし、実際やられたかな、というような角度のシュートもあったので、そういう意味ではホッとしました。終わった、という感じでした。」


Q:シーズン前の練習時の取材では、福家選手には'20得点を取れ'と言っていると仰られていたと思います。

その中で、今日まずは1得点を取りましたが、改めて福家選手への期待という部分をお聞かせください。
「彼には最初に'何点取るの?'と聞いて'10得点'と言っていたんですが、シーズン前の練習を重ねていくうちに、もう一度聞くと、自分から'20得点'と言うようになったので、彼が自分から言ったということですね。あと19得点ですね。早く達成してほしいです。」