1/13(月・祝)「2020シーズン新体制・新加入記者会見」第1部 議事録公開のお知らせ
1月13日(月・祝)に行われました「2020シーズン新体制・新加入記者会見」を実施しました。 第1部のカマタマーレ讃岐の「クラブ理念」「カマタマーレ讃岐が目指すサッカー」の議事録について公開をいたします。
※会見資料につきましてはページ下部の資料をご覧ください
議事録
司会「本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。ただいまより2020シーズン新体制・新加入記者会見を実施いたします。本日の記者会見は2部構成になっております。
第1部ではカマタマーレ讃岐の「クラブ理念」「カマタマーレ讃岐が目指すサッカー」を説明させていただきます。
続く、第2部で新加入監督、チームスタッフ、選手を紹介させていただきます。
時間になりましたので、始めさせていただきます。
まず、第1部を始めます。
最初に登壇者のご紹介をさせていただきます。
皆様から見て向かって右側が代表取締役社長・池内 秀樹です。」
池内「池内です。本日はよろしくお願いいたします。」
司会「その隣が、ゼネラルマネージャー(以下GM)・上野山 信行でございます。」
上野山「よろしくお願いいたします。」
司会「第1部でスクリーンを使って説明させていただきますがこの資料は後日、カマタマーレ讃岐の公式HPに公開を予定しております。最初に、カマタマーレ讃岐 代表取締役社長 池内 秀樹よりクラブ理念の説明をさせていただきます。」
池内「皆様、おはようございます。最初に、私からクラブの理念につきまして簡単に説明させていただきます。本日、クラブ理念とあわせて2020シーズン中期経営方針を説明させていただきます。資料の構成はこのような形になっております。左半分はクラブ理念・2020シーズン経営方針・中期経営方針、右半分は補足の資料として理念づくりの背景であったり、昨シーズンのアカデミーの活動のレポートという形で構成しております。終わりに、ホームタウン活動の状況なども整えております。(資料P4)
最初にコーポレートスローガンです。
“ALL FOR SANUKI ~讃岐のために全員で 讃岐のために全力で~”ということを掲げてまいります。地域密着型クラブとしてクラブに関わる全ての人達と一緒に讃岐のために全力で取り組んでいきたいと考えております。(資料P5)
最初にミッション・私たちの存在意義です。カマタマーレ讃岐は地域密着型クラブ・地域に根差した育成型クラブとして、クラブに関わる全ての人達を大切にして、地域の人たちと感動を共有したいと考えています。(資料P6)
続いては、ビジョンです。地域の人たちに支えられていることに感謝し、地域の人たちと感動を共有するクラブになります。地域の人たちが集う拠点となり、人のつながりを増進し、幸せを創造するクラブになります。風光明媚な香川県の魅力を世界の方々にお伝えし、交流人口を増やし、地域活性化に貢献するクラブになります。地域の夢を大きく膨らませるために、子供たちの夢を育み、その実現に貢献できるクラブになります。これらを実現するため、私たちは学び続けるクラブになります。これがクラブの目指す姿となります。(資料P7)
次に私たちが大切にする“12の価値”です。上から夢・謙虚・目標・学び・育てる・オープンマインド・思いやり・郷土愛・誇り・信頼・本物・感動とありますが、順番に意味がありましてまず1番目から我々クラブが働く人間が夢を持とう。夢を語って夢を追い続けようということが出発点になっています。そのために、謙虚に今の自分を知る謙虚さを持とう。
さらに、目標を掲げ、期限を決めて現在地との差を埋めよう。すべての経験から学び、成長しよう。そこで働く人たちを育てる、真のリーダーになるために自ら学び人を育てよう。外との関係性の中で、常に心を開いて外の意見に耳を傾け、積極的にいい意見を取り入れよう。
そういった中で、仲間を思いやり、仲間のために貢献しよう。香川県のこの地を愛し、この地で愛されるよう存在になろう。この地を誇りに思い、この地の誇りとなるよう行動しよう。
常に地域の人たちと対話し、信頼される存在になろう。最高の準備をして本物を届けよう。
全力で取り組み、想像を超えた感動を届けよう。これが私たちの大切にする12の価値でございます。(資料P8)
このようなミッション・ビジョン・価値を踏まえながら今シーズンこのような形で経営をしてまいります。クラブを再生し、成長基盤を整えるというところでございます。左側に事業領域、右側にチーム・アカデミーを書いておりますが、チームは経営の機関車というところで双方が掲げつつ、チームがけん引する。それを支える事業領域という風に考えております。
事業領域につきましては2019シーズンですが、平均入場者数が2,100人強のところまで落ち込みました。これを2018シーズンの3,000人台まで回復したいと考えております。そのためにはホームタウン活動・広報活動を充実していきます。具体的に言いますと、選手・スタッフが積極的に街に出ていくというところで、チームが地域に溶け込んでより多くの方々にカマタマーレ讃岐を知っていただきたいと考えております。
その中で一番大事にしたい価値は“お客様最優先”です。常にそのようなことを考えて、考え続けることによって行動を変えて、その行動を習慣化させていくとことで全てのスタッフ・クラブに関わる全員で取り組んでいきます。
さらに、お客様の意味ですが、直接ご来場いただけるお客様はもちろんスポンサー様、行政様の関わりの中でも、その先にいらっしゃるスポンサーのお客様、行政の先にいらっしゃる生活者の皆様、そういった方々に思いを馳せて、より多くの共感を得られるような活動に取り組みたいと思います。
続いてチームサイドです。カマタマーレ讃岐が目指すサッカーを確立してまいります。これを実行するために上野山GM中心にこのサッカーを確立し、浸透させていただきたいと思います。
さらに、後ほどの補足の資料にもでてきますが、アカデミー・スクールについては継続的な取り組みが一定程度の成果を出しておりますので、それをさらに拡大・充実してまいりたいと思います。
サッカーですが“最後まで諦めずに全力を尽くすサッカー”そのことによって見てくださる人に感動をプレゼントしたいと考えております。(資料P9)
3年後の姿です。2022シーズンですが、J2で上位争いをできるクラブ。これを目指してまいります。事業領域については平均入場者数5,000人・事業規模9億円・さらにスタッフが誇りをもって働き続けられるクラブにしていきたいと思っています。
チーム・アカデミーにつきましては練習環境の整備、具体的にはJ1ライセンスの取得を目指していきます。さらに、アカデミーからトップチームの主軸となる人材の輩出をしてまいります。これによってスクール生、ジュニアユース選手、ユース選手が憧れ・誇りを持てるクラブになってまいります。
以上がクラブ理念・ミッション・ビジョン・大切な価値・経営方針・3年後の姿であります。(資料P10)
この理念を作った背景を簡単に説明させていただきます。
我々カマタマーレ讃岐は2006年、創業メンバーたちが強い覚悟・決意のもとJリーグへの挑戦を始めました。
そして2014シーズンから念願のJ2クラブとなりましたが、2018シーズンまでの5シーズン、J2で戦いをもってJ3への降格を味わいました。昨シーズン1年でのJ2復帰を目指しましたが、最終成績は14位、集客ランキングでも9位に終わりました。こういった中で創業、成長、停滞というものを歩んできた中で、もう一回原点へと立ち返ろうというところで、クラブへの変革、その第一歩となるクラブ理念をまとめました。(資料P11)
最初に考えたのは、香川県という地、その地がどのような文化的な背景を持っていて、そこに住まわれている方々、そこで働いている方々、その方々に共感を得て、さらには支持してもらえるようなクラブになるにはどうしたらいいか、というところに立ち返り考えました。
香川県にはお遍路文化というものがあります。お遍路文化というのは単なる奉仕ではなくて、自分の代わりに参拝してもらうことで自分も功徳を積もうとする想い、一緒にことを成し遂げようとする想いがあります。そこには、立場を越えて相手を思いやり、互いに感謝する気持ちがあると思います。そういった人情、文化、そういったことを大切にしながらその地で我々カマタマーレ讃岐はクラブに関わる人たちと一緒により高みを目指して、ともに戦い、喜びや悲しみを分かち合うクラブになりたいと思います。
こちらが理念をまとめた背景にあるものです。これをベースにクラブのスタッフ全員で議論し、外部の人の意見を聞きながらまとめたものでございます。(資料P12)
続きましてアカデミーの活動の補足になります。このような競技組織がある中で、U-18・U-15・U-12のスペシャルクラス・スクールをご紹介いたします。(資料P13)
まずU-18につきましては、2018シーズンに県リーグに昇格し、2019シーズンからは高円宮杯プリンスリーグ四国に初参戦いたしました。最終成績4位というところでした。Jリーグユース選手権、全国大会で史上初めて1回戦突破し、2回戦では浦和レッズとの試合で0-1で惜敗しました。さらに、U-18に関しましては武下 智哉 選手が2種登録という形でトップチームデビューを果たしました。昨シーズンは3試合出場し、最初に出場した試合では得点に絡むような活躍をしました。(資料P14・15)
次にはU-18の石田監督は国体の監督を務めまして、チームにはカマタマーレ讃岐の選手10名が参加しましたが、国体(少年男子)で4位を勝ち取りました。U-18につきましてはこのような戦績となっております。(資料P16)
U-15・U-14・U-13につきましてもこのような戦績です。
U-15のGKの松原 快晟 選手ですが各年代の選抜歴を持っておりまして、直近ですとU-15(U-17 W杯)日本代表でスペイン遠征メンバーに選出されまして、先発フル出場。3-0での日本代表での勝利に貢献をしております。我々の育成組織では初めての日本代表です。
2020年も我々と一緒に戦ってくれています。(資料P17~19)
カマタマーレサッカースクール、小学生年代を対象にしたスクールです。4つの会場で約260名ほどの在籍数となります。
スポーツキャラバンは昨年、保育所・幼稚園など44回1,740名ほどの参加をいただいております。さらには、中学高校の部活動に対する指導、これをアカデミーのコーチが行っております。33回を行いまして1,000人の参加をいただきました。(資料P20~22)
最後にホームタウン活動のレポートになります。
昨シーズンはホームタウンの活動が161回行うことができました。
このような形で香川オリーブガイナーズとの交流や小学校の訪問、その中では将来の職業について考えることや子ども達に夢を与えるような“夢を共有できる”取り組みをしております。さらには老人施設の訪問、小学校訪問の中で一緒に運動をしたり、お昼の給食を食べたりなどをしてまいりました。さらに地域の取り組みといたしまして、赤い羽根共同募金の参加をしております。
最後になりますがアバターを通じた観戦体験を行いました。こちらは香川県と全日空様との共同事業で全日空様がお持ちのアバター、遠隔操作型のロボットですが、これを使いましてスタジアムに行って観戦ができないような障がい者施設にいらっしゃる方々、双方向にイントラクティブにつなぐやり方で映像、音声を双方向でやり取りする中で実際にスタジアムに入り込みまして、実際にスタジアムの中の臨場感あふれる時間を楽しんでいただくということです。幸いチームは勝利いたしまして施設の方々に大変喜んでいただきました。多数のメディア化の方々にもご取材をいただきました。(資料P23~25)
補足の資料で申し上げたかったのはアカデミースタッフが地道な努力の継続をいたしまして、まだそれほど大きくはないかもしれませんが、一定の成果を上げているということです。これに力を入れて、スクール・アカデミー・トップチームが一貫性のある中で、サッカーの楽しさ・厳しさ・本物のすばらしさを伝えていきたいと考えております。
さらには、ホームタウン活動。161回という数字は他のクラブに比べて、決して多い数字ではありません。まだまだ、やるべきことはたくさんあると思っています。それらを地道に続けていくことで地域の皆様ともっと触れ合ってカマタマーレ讃岐がどのような活動をしているのか、どんな形で地域に貢献しているのか、仕事をしているのか、そのようなところを皆様に分かっていただけるような取り組みを重ねてまいりたいと思います。」
簡単ではございますが、私の方からクラブ理念のご説明をさせていただきました。ありがとうございます。引き続き、上野山からカマタマーレ讃岐が目指すサッカーについてご説明いたします。
上野山「上野山です。1年間宜しくお願いいたします。叱咤激励をお待ちしております。私のパートは質問が多くあったほうがいいと思うので、最初に簡単にサッカーというものを明文化しているのでよろしくお願いいたします。
讃岐のサッカースタイルは今シーズンからスタートします。まだ、何もない状況です。ご理解ください。
常に相手ゴールを目指し、最高レベルのファーストタッチを駆使し、ボールポゼッションを最高レベルで活用し、そしてフェアープレーで勝つ!ということにしております。この中のファーストタッチをご説明します。(ファーストタッチは)来たボールをとめることではありません。来たボールを“ワンタッチ目にどうするのか”ということです。
例えば『ワンタッチ目でシュートを打つ。来たボールをワンタッチでスルーパスを狙う。止めて相手を抜く。浮き球で相手の頭上を抜く。』というイメージをしてください。
それを見るとサポーターの方は楽しいですよね。相手を抜くということは5m、10mのタッチを意識して出して、相手を抜いていく。そのようなイメージですね。
(資料には)意図と書いてありますが、つまり、考え方です。選手たちに考えてほしい。常に目的を考えてほしいということです。攻めということは常にゴールを考えるということです。守備はボールを奪うこととゴールを守ることです。あとは攻から守への切り替え。守から攻への切り替え。このことだけを考えてほしい。このことに対して全て行動をしていく。それがなかなか、日本の選手は…と言ってしまえば、上から目線ですが、ポゼッションという言葉があって横パスしてバックパスをしてしまいます。本質は違うのかなと思っていて、私は去年ガンバ大阪U-23の時、カマタマーレ讃岐と対峙して、横パスが多いかなという印象がありました。ボールを大事にすることはいいことですが、攻めることでお客様が興奮する感動する、点を取って嬉しい。そこを絶対に強調して考える選手を育てていくということです。だから今年に関してはファーストタッチについてはまだまだできませんが、徐々に積み上げていって、最終的には上手くなるというイメージでございます。
この説明が簡単なサッカーについてです。言葉でいうのは簡単ですが、選手は難しいです。多分、日本の教育というものは上から教えられていることばかりで、あんまり考えていない。選手が考えて、常に反省する、謙虚さも必要ですから、失敗していることを反省しているということも必要です。
皆様はJ2・J3の選手はレベルが低いと思っていますが、そのようなことはないです。レベルの差はないと思います。若干(J1と)違うのは、運動能力ですね。飛んだり走ったり生まれつきありますが、『止めて蹴る』って考えるのは他の人間と一緒です。そのマインドを変えていきたい。それさえ変えれば、近い将来、J2に上がれると思っています。私の立場は、現場のところ以外で人間的な考え方。常に発問・質問をして自分に気づきを与えるということを選手が自己認識“自分がどういう立ち位置か”ということを認める。それがないと成長しません。選手は“成長したい”と言っています。その理由や目的はJ2に行きたい・J1に行きたいと思っていると思います。そのために、自分の力がどれくらいあるのかということを分析して、そして次のステージがどうであるのかということ見たななかの、止めて・蹴って・走るということを毎日練習をすれば、絶対にできると思っています。以上でサッカーの説明を終わります。
質疑応答
池内社長に伺います。
先程、クラブ理念等々説明していただいたと思いますが、この社長に就任される前から感じられていたことだと思いますが、信頼回復というところがカマタマーレ讃岐にとってはテーマとなってくるとおもいます。
その信頼回復について今まで感じてきたこと、どのようにして信頼を回復していくか教えてください。
池内「はい。信頼回復というところにつきましては、2014年にJ2に昇格した際は、本当に県民の皆様、関係各所を含めて本当に多大なるご支援をいただきました。そこで大きな目標を成し遂げたという様に思っております。
しかし、その後J2で戦う中で、外の関係する方に対して真摯に向き合って耳を傾けてきたかと、クラブの想いをちゃんとお伝えしてきたのかと、そこで意見交換をしてより良いクラブを目指そうというところが、足りなかったのかという様に思っております。
そのようなことを私自身は2019年の6月からこのクラブで働いていますが、外部の方、関係者の方にお話を伺うなかでそのようなご指摘をいただくことが多かったです。
私が実際に感じましたので先程ご説明した12の価値で謙虚さのところ、心を開いてオープンマインドでお話を伺うと、その上でクラブの目指す方向をしっかりお伝えして、そこに対して一緒に良いものを作り上げていく。そのようなことをやっていきたいという様に思っております。そのため、私1人といったことではなくてクラブで働く全員、フロントサイドだけではなく、選手・コーチングスタッフ・監督含めてそこで働く人間全てがそのような想い一つに取り組んでいけたらなと思います。」
四国では愛媛県、今治市というところでは「岡田メゾット」が巷で色々言われていますが、ファーストタッチとはガンバ大阪でもかなり教えられていた部分だと思います。もう少し簡単にどのようなサッカーになりそうなのか、ということを表現していただければと思います。
上野山「攻めは短時間でゴールを奪うことですね。守備は、短時間でボールを奪うというサッカーを目指していきたいです。ことは簡単ですよ。」
短時間でボールを奪う。短時間でゴールまで運ぶ・決めるこの形を要するにトップチームからアカデミーまで徹底していきますか?
「はいその通りです。スタイルは変えません。ゆくゆくは下のサッカーを上にするイメージですね。」
アカデミースタッフが発表されていませんが、例えば外部から血を入れていくのか今のアカデミーのスタッフを継続しながらやるのかは?
上野山「現状を把握してから動こうと思っていますので、別に変えることはないです。まずは改善をしていきたいと思っています。人については、まだまだ考えていません。まずは現状をしっかりと把握するということをやってからやりたいと思っています。」
アカデミーに対する認識はどのように考えていますか?
上野山「J3のカテゴリにトップがあるのでそこに昇格できる選手を育てるということを考えています。J1に(アカデミーから)上がる選手というのは力があります。その選手たちは全国にJ1のスカウトがいて、獲っていると思います。本来ならそのような選手が欲しいですが、現状J3のチームなのでJ2にいけそうな選手を探していきたいということを考えています。そこが(できていないのが、カマタマーレ讃岐の)スカウトの一番の弱みかなと考えています。だからその中でも今、代表選手も(カマタマーレ讃岐のアカデミーには)いますからセールスにしていって、少しでもJ1に獲られそうな選手を獲るということができたら、もちろん香川県の中から獲ってきて香川県の方々でチームを作りたいというのが私の構想です。
去年の暮れに上野山さんが来られるということに驚きをもちましたが、カマタマーレ讃岐に来られるようになった経緯について。カマタマーレ讃岐の着任する前、話がある前までの印象、着任してまだ10日ほどではあるのですが実際にクラブに入ってこられた中のクラブの現状印象の3点を教えてください。
上野山「まず一点、質問で私がきたことびっくりされていますか?
経緯というのはJリーグに、SHCというスポーツヒューマンキャピタルという経営者がGMを育成する講座があります。そこで私は毎年1泊2日で研修の講師をしていました。そこに池内さんが2018年にいらっしゃいました。
その後、2019年のJ3の時(ガンバ大阪U-23)の実行委員が私で、(実行委員の会議で)池内さんが実行委員でこられていました。6月時に席が3つか、4つ隣でいました。
会議が終わってから『池内です』と言われましたが、私は正直誰かわからないので、『誰ですか』と聞いたら、実は私の講義を受けて『このような人生ではあかんと思って、カマタマーレ讃岐に来ました』ということがあったんですよね。
それが第一ステップです。それで実行委員会の会議をやったときにも、何回かお会いしてちょっと相談をされました。『カマタマーレ讃岐ではこのようなことがあって』と言われてアドバイスをした。翌月もまた相談があって。その中で何か困っているのかなと思って『私がじゃあいきましょうか』って言ったんですよ。これ本当ですよ。『困っているというので、本当に単純にいきましょうか』って言ったら『いいですか!』ということが発端です。
言ったけど何するか聞いてなかったので聞くと、J2にあげて欲しいということでした。さらに、これはすごい大きな問題・課題ですがアカデミーから強化の一環で基軸した考え方・システムの元を作って欲しいということでした。そちらが楽しみだなと思いました。
結果というのは、現場の監督やGMが責任を取りますが、会社の基盤づくりということが香川県というところでできるということ。私はガンバ大阪で1991年から作ってきた経緯があって、そのノウハウを持っていってやるということと、今年63歳になりますが、その年になって大きなミッションを与えてもらって感動ですね。それを香川県でしてみたいということがあるっていうのが経緯ですよね。
3つ目の質問について、入ってみてどのように感じたかについては予想通りです、私は全然びっくりもしていません。もともと2009年から2013年までJリーグの技術委員長をしていました。2012年にこの事務所に行っています。イメージそのままで変わったことは道路が(事務所の前に)増えてんな。あの時に行った時と何も変わっていないのと、勤務して事務所行ったのは2日ですが、正直いうとやっぱり人が少なくて忙しいということがある中で、問題はコミュニケーションも大事ですが、さっき言いましたがビジョンということがないのかなっていうこと。それに向かって一つになってなかったら組織は動かないと感じました。社員の方々や社長なんてすごく熱意があるというのが感じますよね。その熱意の方向性を一つに持っていったらっていうことがあります。全然予想通りでびっくりもしていませんし、グラウンド環境も知っていますから、私はその覚悟もできています。
なんらびっくりもしていませんし、J3からJ2にあげる上で、壁になるものはないと思っています。」
練習環境について、かなり厳しい環境の中でということをご存知だと思いますが、そのあたりいかがでしょうか。
上野山「練習環境をどこと比較するかですね。ガンバ大阪と比べると悪い、下を見るとほとんど悪いところもありますが、そこを見ずに現状を見ることが大事です。
三豊市の緑ヶ丘総合運動公園に(高松市内から)行きましたが40分かかりました。東部運動公園も(事務所から)20分ぐらいあれば行けると聞いていますが、選手からは遠いというマインドもありますが、それは言っても変わらないと思っている。そこは社長になんとか頑張って変えてもらうしかないということを考えつつ、現状ある中でそれをいかに有効に使うかという考え方ですよ。
それを選手には理解して欲しい。40分(移動時間が)あるのだったら20分に一回ストレッチするとか、40分の中で運転中はしっかり集中しないといけませんが『自分を振り返ってみて、今日の練習ではこういうことをするんだ!』という目標をもって『帰りの40分には、自分の反省をして翌日にコーデーションしていく』というような時間を取れれば、グラウンドは遠いんだけど自分を見る時間というのは増えるので全く問題ないと思う。
当然理想はあります。あるけど言っても変わらないことなのでこの現状でやっていくということしか考えていません。後は少しずつ改善していくということを全員の知恵を使ってどのように使っていくか、ということをやれば何の問題もないので、とにかく考え方を変えればいいと思っています。環境は変わりませんから。芝もデコボコがあります。それはアウェイに行ってもあるのでどれが一番良いというのは決めずに、自分たちはここでやるんだという気合いを作っていきます。それがあれば絶対成功しますから。言い訳をするクラブにしたくないです。」
3年後にはJ2で上位争いできるチームを作るということで、3年後というのは長いようで短いタイミングでJ2昇格ということをいつに見据えているのか。またJ1ライセンスの獲得について練習環境もクラブハウスもどのように今現時点は考えていますか
池内「3年後のJ2上位争いということですのでその前に昇格のタイミングはあると思っています。2020、今シーズンにつきましてはJ2の昇格争いができるクラブ・チームの基盤づくりの年にしていきたいと考えております。もちろん選手は1試合1試合全力で戦いますから、今季昇格もあるかもしれませんが、J2昇格を争えるチームの基盤を作るシーズンにしたいということが今シーズンです。どのタイミングで上がれるのかわかりませんが、2022シーズンでクラブの事業規模、先程お話があった練習環境等も含めてJ2“で上位争いができるチーム・クラブにしていきたいというところが我々の考え方です。
J1ライセンスに5つの審査基準がありまして、競技基準であったり施設基準であったり、人事組織体制の基準であったり、ホーム財務の基準であったりいろいろな基準があります。 我々の中でいちばんの課題は、ご指摘の施設基準だと思っております。優先的に使用できる練習場、それに隣接したクラブハウス。クラブハウスについても一定のJリーグで決められた所定の要件を備えなければいけないことが今我々の足りていないところだと思いますので、確かに3年長い良いようで短いと思いますがそこに向かって考え抜くというところでJ1ライセンスに定める基準、それに到達できるように、今からしっかりと取り組んでいきたいというところであります。
練習環境の件ですけど、以前シーズンの振り返りの会見を社長がしていただいたときに高松市の東部運動公園でクラブハウスを作る話があり計画している。2019年の時点で三豊市の練習拠点という話がありまして、話せない状況はあるとは思いますが、現状今その話は進んでいるのか進んでいないのか。それとも一回白紙に戻してやろうとしているかを教えていただきたいです。
池内「練習場につきましては、三豊市の方の多大なご支援をいただいております。緑ヶ丘のサッカー場につきましては芝生の張り替えに着工いただいているところです。
完成しますと天然芝フルピッチと、あと人工芝が併設する形で2020年7月をめどに、利用可能になるというようにお聞きしております。練習場につきましては緑ヶ丘サッカー場も一つの大きな拠点になるというように思っております。
芝生の使用につきましては毎日使うわけにはいかないので、芝の状況もありますので現在使っている東部運動公園やその他の練習場についても引き続き併用しながらやっていくという形になってくると思います。
クラブハウスにつきましては2016・2017年いろんな動きがありました。その中でそれが現状今高松市との関係でも議論がストップしている状況でクラブハウスについてはまだ今ゼロスタートという考え方です。
これからどういう場所が最適なのかというところは関係各所と色々お話ししながら協議しながら考えをまとめていくというところであります。これから本当にゼロから考えていくと考えております。
ガンバ大阪の時を思い出すと、例えば稲本 潤一 選手がいきなりデビューしたりと、あの当時はプレーが良ければすぐに使っていくというような、私の中ではそのイメージがあります。当然、カマタマーレ讃岐でもそのようなことはあり得るということでよろしいでしょうか
上野山「ありえます。やります。若い子というのは伸びるのが早いし、期間を与えるんです。そのためにアカデミーがありますから。できればアカデミー全員でそういのが理想かなと思ってるんで15歳でもやりたいと思っています。だからアカデミーをよく見にいきます。したいです。」
監督に就任されます望月 一仁 監督はどういった監督なのかっていうのを教えていただきたいです。指導方針・人柄も含めて、経緯なども。
上野山「正直、私は1月1日から契約をしていますので、去年まではガンバの人間で、そういう権限はないですし、あまり言えない状況です。監督候補のお話をさせていただいて私からはこういう条件を出させてもらって、その中から抜粋してJFA公認のS級指導者ライセンスのある方を見て選びました。(望月監督は)同級生で、私はヤンマーの選手のディフェンスで(望月監督は)ヤマハ発動機の選手で対戦したことがありました。育成年代でも私がヤンマーをやめてから釜本FCというのを作って、その時彼はヤマハSSというところで対戦しています。よく知っている仲であって、Jの時代も彼には日本サッカー協会のナショナルトレセンコーチの監督をしてもらったりしている仲です。見た目は優しそうですが、これから目を見てもらった瞬間にスイッチ入ると、グッときつくなるのでその時は多分怒っています。最近は温厚で指導もよくお話すると、まあのんびりとやるなという感じで、選手がいちばんで考えさせるということでやって、多分勝負に厳しいと思いますよ。私は逆にディフェンスで勝負には守備的な感じであって、特にセンターフォワードというのは私は釜本さんを知っているんですけど、自分勝手なんです実際。自分が点を取っていれば嬉しい。勝負師だと思いますよ。その勝負師と今回のミッションは育成をしながら、といっているんでそういう人物かなと。非常にユーモアがあるというのもありますし面白いですし、メリハリがあるのかなという感じはしています。」
望月監督は攻守にアグレッシブと言っていましたが
上野山「サッカー感の話はあっていますし、指導の話もしています。よくあるのは『速く攻めろ』と言ったら選手は速く攻める。指導者が『なぜ攻めるんだ?』と言ったら『監督が言ったからでしょ。』となるわけですよ。これは良くないですよね。
サッカーには状況というものがあって、その状況というところにおいて、監督の状況というのは11人全員が見えてますよね。選手からは(11人全員が)見えない選手もいるわけですよ。ここしか。7人しか。それを監督が早く攻めろと言ってしまうと、すごい齟齬をきたすので目線を合わすという話をしているので、状況判断がサッカーはいちばん大切で、その状況をコーチングスタッフと選手が同等に見ていないと話が通じないという話をしているので、その辺りには私は納得していますし、カマタマーレ讃岐にうってつけの監督ではないかなという。
結果だけは水ものです。ただ、サッカーの内容を変えていきたいと思っている中で結果が欲しいので、そのサッカーの内容でも例えば3-0で勝っている時は攻めません。これは絶対にね。ただ0-0の時は先程の『短時間で点を取る』『短時間で守備やボールを奪う。』でも2-0、3-0だと少し横パスとかでボールを回すということがありますけど、基本的にはそういうサッカーをしたいと思っていますので、内容の変化を見ながら少し長い目で見てやって欲しいと私は思います。
今回、新たに加入した選手たちがこの後会見すると思いますが、この獲得の狙いとかどういったところで取ったのかというのを教えてください。
上野山「これも正直に言いますと、1月1日契約でそれ以前に決まっている選手が大半なので、そこは申し訳ありませんが答えません。唯一意見を言ったのは岩本和希がガンバ大阪のジュニアユース、ユースで知っていたので、関西学院大学に所属していてJリーグなどの加入が内定していなかったというのを知っていました。彼は力を持っていると思っているので、ガンバ大阪の時にはトップ昇格にしたかったですが、内部事情で昇格できなかった。他の選手は知っていますけど獲得の経緯は西村トップチームダイレクターに託しました。」
以上となります。
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